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  • 執筆者の写真すずめや

逃亡を企てる

一週間、ちょっと自由にやりたいなと思って、アルバイトを休んでしまいました。

今日はまん中くらいの日。


いつが朝だったのかわからないような日でした。

昨日、早めの時間にぶっ倒れるように寝ていて、日付変更あたりで起きて、猫に餌をやって、しばらく作って、あれ眠い、でまた眠ったら、ふつうの起きる時間に起きて、なんかちゃんといろいろして。


起き抜けにいきなり紙を触ったり糊を触ったりできるのは自宅兼工房の特権です。

しばらくやって、ふとお腹が空いてるなと気づいて、バターの効いたご飯が食べたいなあと思って、ご飯鍋の中の玄米を炒めた。

もうそろそろ、ずっと暖かい毎日ですから、炊いたのは冷蔵庫に移さなきゃなあ。


猫はわたしが台所にいると、なんか貰えるはずだと爛々とした期待の光を宿してこちらを見ます。やってきます。

猫はちょっと馬鹿だから、くだものを食べていてもお菓子を食べていてもやってきて、だからわたしは鼻先に、ほらこれは食べないでしょって嗅がせてやってもひとなき、にゃあん。


なんだか狂ったように作り続けて、集荷の時間がやってきたので荷物の梱包、発送依頼、としましたら、めちゃくちゃ早くにクロネコのお兄さんが来た。

うちにくるクロネコさんたちはみんなとってもいいひとなのでよく飴ちゃんを差し上げます。

いい笑顔してくれるんだ。


ふと耳元が気になった。

コロナ禍でお店を閉めてから、ピアスの穴が塞がらないようにって買った穴維持のためだけの味気ないプラスチックのやつ、自分で買ったくせにみるたびつけるたびへコーンと落ち込んでしまったりしていたのですが、そんくらいなら付けてどっか行ってやろうかと、ちゃんと選んで、お化粧とあわせて、好きな服を着て、歩きやすくなった夕暮れにお外へ。


新しい林檎ちゃんがほしいのです。

うちの林檎はもう12年も前のおばあちゃんで、ぎしぎし言いながらずっと頑張ってくれているので、夕暮れ見ながら歩いて30分、ヨドバシカメラへ。

実機を見よう。


腕組みなんかしちゃってむむむと悩んでいたら、ふと携帯が鳴りまして、友人からわたしが横断歩道を歩いている写真が届きました。

目撃情報!だって。

むむむとしていたのに笑っちゃった。

そうだ今朝も、友人からの便りを読み返して笑った。


いちにちの大半を作るにつぎ込めた充足感もあって、帰りも歩いて帰ります。

夕暮れだった空はもうすっかり暮れて、行きはフィッシュマンズなんか聴いていましたが、帰りはメロウにTHE LOOTSなど。

林檎の目星もついたし、よさそうな酒場があれば入ってやろうとも思いましたが、巡り合わずで、コンビニでビールを買って気に入っている川辺に腰を下ろしました。

帰り道は酒場には巡り合わなかったけど、暗闇から急に野良の猫ちゃんが飛び出してきて挨拶できたんでそれで良きです。


五条大橋の南のほうは、ちょっと急な斜面を降れば、水面と同じ高さの河原があって、そこがとても気に入っています。

浅いように見えるけども、夜だから河の中の様子はわからないけれども、大きな魚がごぼりと動いたり、こちらがなにかを呑んだり食べたりしていても気にしないサギだけがマイペースに生きていたり、なにより水の音がとっても近い。


ぼけらとしていられた。

なんだか久しぶりな気がした。


昼間、お店をもっかい開けるべかな、とちょっと模様替えをしていたんです。

その時はちゃんと、なんだ、やるぞって思ってなかったんだけど、なんか動物的本能でそうしていたんですけど、そういえば友人からの便りや、お客様がくださったメールやお便りを読み返していたなと思って、(すいませんあんまり返せなくて。嬉しいがすぎるとなかなか返せない)あー、もらったからかと思いました。


あったかいのもらうには、受け皿も必要で、まあアルバイト休んだろ、ってのもなんか本能的直感に従った結果なんですが、あーこういう回復のために休んだんやなあと思いました。

ううむちょっとわけがわからんですかね。


凹んでばっかじゃいられんぜ!

っつうのも、なんかそういうパワーがいるんですよね。

その前の、その前の前の段階で足踏みしてたような情けない感じやったんですけど、のろのろですけど踏み出せそうだ。


ほんとうに、いつもありがとうございます。


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