没頭
- すずめや

- 2 時間前
- 読了時間: 1分
ずーっと製本ばかりしている。
まあいつものことではあるけれども。
とにかく作り溜めをしたい、先のほうをみておかなくちゃならない、不安を振り切るのにいつも積み重ねることしか武器がない、弱いわたしの弱い唯一の武器。春が早くきたらいいのに。まだ寒いからアトリエの障子は締め切ったままで、朝も昼も夜も風景が変わらないように思えて、進んだだろうか、進んでいるんだけど、不思議な気持ちだ。冷めている、冷えている、そんなかんじ。
かたまった頭で振り返るとうしろのストーブのまわりで猫が何匹も丸くなって眠っている。たまに起きて作業台に飛び乗っては揃えた紙に頬擦りをして落とそうとする。犬がちゃかちゃかと爪の音を立てながらアトリエに続く廊下をこちらにむかってくる。そういうことで少しだけ緩む。
一心不乱になっているのとは違う、がんばろうがんばろうと鼓舞しているのとは違う、なんだかかたくて冷たい感じで、あんましよくないような気もするし、もとから持っていた気質のような気もするし、わからない、とりあえずとにかく、作る。



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