top of page

住みたいとこのかんじ

  • 執筆者の写真: すずめや
    すずめや
  • 2018年10月13日
  • 読了時間: 1分

写真家のマイケルケンナさんが好きなんです。

彼の、静謐のかんじ、寂しさの空気感が好きです。

彼の撮る風景のようなところに住みたいのです。

人工物が少なくてひらけた寂しいとこに、できればよいひとと猫と3人で、家を作りながら生きたいなあ。

体躯だけがあるようなぼろぼろの始まりで、壁や屋根や床を作りながら、蜂の巣作りみたいに、ちょっとずつすみかをこさえていくような。

とんてんかん、家を作っている音が響くような場所。

庭か畑があって、たべるものをそこで育てて、お花もそこからとってきて。

ちょっと不便なくらいのとこに、年寄りになってふたりでよろよろ帰る。

その風景が写真みたいに、おさまるようなひらけた寂しい場所。

雑木林があってもいいな、丘の上でもいいな、森の中なら葉が散る樹の中がいいな、川のそばならその河原、大きな石がごろごろしてるよなとこがいいな、原っぱなら、せいの低い草花の生えるところがいいな。

とりとめもない話。


ree

 
 
 

最新記事

すべて表示
よもぎ饅頭の昼下がり 後編

よもぎ饅頭はコンクリートの道に出て、でんでこでんでこ転がっていった。からりと晴れはしたものの、道路にはまだ湿り気が残っていて、よもぎ饅頭の柔らかな体もうまく傷つかずに転がってゆけた。おなかのなかのつぶあんは初めてのお外への散歩にそりゃあもうわくわくして、 「ちょっとアンタ、よもぎの生えているところはないのかね。わたし、そこまで行ってお外のよもぎに会ってみたいよ。」 と言った。 「そりゃあいい。あっ

 
 
 
よもぎ饅頭の昼下がり 前編

つまんねえよなあ、とよもぎ饅頭は和菓子屋幸福堂の店頭で毒づいた。 もうずっとずっとつまんねえんだよなあ。 昔はちいちゃな子供が目を輝かせて饅頭を買いに来たってえのになあ。今じゃおいぼれのじじいかばばあか、しゃらくせえ気取った着物のやつがエラソーに買いにくるばかりだものなあ。 とはいえよもぎ饅頭は老人のお八つになることも、茶席の菓子となることも、べつに嫌だというわけではなかった。 顎の弱った老人が、

 
 
 

コメント


Copyright © 2018 suzumeya

bottom of page