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  • 執筆者の写真すずめや

くぎるのかわいさ

時間て止まらなくて、

生まれて世界ができる前からずっと続いてきていて、

死んでからもずっと続いていく果てしなくすこし恐ろしいほどの流れなんだと思うんです。


そいでもひとは、例えばもう最近みんな口々に言う、一年って早いね。とか、

一年なんてくぎりをつくったり、

春夏秋冬と名付けたり、

好きな人がよく見てるって言ってたんでより意識するようになった二十四節気なんてほんとにうまいことできていて、

それぞれ、もしも時間自体に意識があるなら、知らんぜそんなのは、と一瞥もしないだろうちいさなくぎりを作って共有して共感して生きているんですよね。

なんてけなげで可愛らしいことだろうか。


精いっぱい、というかんじだ。

一生懸命、ということになると必死な感じ、頑張って頑張ってより頑張って、ていう印象なんですけど(私は)、

精力の精、精霊の精、精錬の精、ということになると生きるという言葉それ自体のもつ、地に足をつけている印象からひとつ浮かんで、見晴らしが良くなって、あんまし無理がないようなかんじがする。

流れに寄り添って、自分たちの暮らしの、細々した記念日や、小さな美しい変化をきちんといちいち見つけていけるように。


お祭りをつくって、

しまいの日もはじめの日もつくって、

ハレの日もケの日もあって、

文字通り、月日をながめて。

なんて愛おしい可愛らしい営みでしょう。


年末ですね。

たくさんいろんなくぎりがきます。

忙しくなってヴヴヴとなることもありますけど、ながれのくぎりのこと、たまに目を瞑って考えてみれば、微笑んで乗り越えられそうな気がします。


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