むいてるかも
- すずめや

- 18 時間前
- 読了時間: 2分
名古屋三越と東京日本橋をハシゴして遠征、
ようやく終わりが見えてきた。
近ごろカプセルホテル九時間屋に心酔していることをくりかえし綴っていたが、わたしはカプセルホテルが好きなのか九時間屋が好きなのかという疑問を確かめるべく今回の東京ではカプセルホテル鐘鳴屋に宿泊してみている。
悪くない。
えっ悪くないねカプセルホテル。
我々行商の作家は遠征費は基本自腹である。
宿代を安く済ませようとするとまずいちばんに選択肢に来るのはゲストハウス。
はじめのころはゲストハウスを利用していたが、知らない人と二段ベッドに寝ること、トコジラミの恐ろしい噂、やたらフレンドリーなスタッフと客同士(これは人によっては良い点になるだろうが根暗なのでいやんなったのである)、そしてコロナ禍がトドメになってゲストハウス泊は生理的に無理じゃとなってしまった。
そんでカプセルだって同じようなもんだろうと思ってほとんど泊まったことがなかった。
カプセルホテルは基本的に人とすれ違ってもコミュニケーションが生まれないのがよい。ごく狭いスペースをフルに使うべくすべてが作られているのでたいへんに機能的で、かつなかなか清潔だ。
ビジネスホテルの一室で貴族のように煙草を呑みながら缶ビールをあけ読書に耽る、とか朝早めに起きておにぎりを猛烈な早さで食べて血糖値を爆上げしたのちの最高の二度寝とか、そういうお楽しみはできないけれどとにかく眠れる。
システム上、風呂入って寝る、しかできないようになっている。だから眠れる。
これは遠征中の身体にとってはいいことなんじゃないのか。無駄にいろいろして夜更かしすることもなくさっと風呂に入りばっちり眠って、というのはたいへんに健康的だ。眠るスペースが穴ぐらなのもいい。しかも抜群に経済的。
残してきた家族のことを思えばビジネスホテルでできるひとりの愉悦など些細なことだ。伊藤潤二先生も出張先で出版社にとってもらったいいホテルを楽しんでいる最中に妻から送られてきた猫の画像を見て一人でいい思いをしてごめんよと泣いていた。先生、わかるよ。わたしは自腹だけど。
なにもかもが高騰しているこのご時世にこれは嬉しい発見だ。愛する九時間屋にはランドリーが無いが(贔屓なのでこれも一種の機能美として捉える)、今回の鐘鳴屋にはランドリーがついてるし。
東京遠征怖くないぞ。



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