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雪かき

  • 執筆者の写真: すずめや
    すずめや
  • 2025年12月27日
  • 読了時間: 2分

今年はほんとにあったかくてきょうようやく今季初のぶっ飛ばし丸(除雪機のこと)を稼働した。

朝のゆるい雪は手作業でとりあえずかいたのだけど雪はやまずに夫の帰宅を待ってのぶっ飛ばし丸稼働と相なった。

久しぶりのぶっ飛ばし丸は片方の回転刃がうまく動かなくなっていてネジを絞めねばならなかったがとても絞めづらい場所にネジがついていて夫はたいへん難儀していた。


雪は美しい。

わたしは冬は木々の枝が白く化粧をしている風景がとても好きだ。別にただのはだかんぼでもコントラストがあって悪くないけれど、無数に伸びる枝々が白化粧をするとぐっと異界の雰囲気になる。昼間ぬげた(犬のこと)の散歩にゆくと白い枝が冬の弱い太陽光に照らされてこまかくひかりを放って、もう四度めの冬だと言うのに何度見てもため息をついてしまう美しさ。

木々は生き物のように能動的に動くわけではないのにやっぱり凍りついてかたまっていると感じる。枝の伸びているのは踊り子の手足のようで、そのせいでなんとなく、綺麗なお人形をみているような気分になる。

球体関節人形に憧れて、そういえば四谷シモンさんの展示に行ったことがあった。東京の、あれはどこだったろうか、神保町っぽい雰囲気の街の小さなギャラリーで、四谷シモンさんはなんだか普通のおじいさんみたいにただ存在していた。洗練された感じはあったけれど、大学教授みたいな雰囲気で、想像していたような圧がなくてなんだかほっとしたのを覚えている。白い枝は人形の肌、同じようなかたまりかたをしていると思う。


雪がすこしでも溶けると、いのちが近寄りがたいその雰囲気は一変してとても親しげにひかる。

屋根から落ちる雪解け水のノックの音はどんな雨よりも可愛い音がして、ただいまもどりましたと言っているよう。雪原も温度が上がると太陽の黄色を吸い取って優しく輝く。でもやっぱり、ぐうっと冷えて、太陽も少なくて、それで淡く青い色に沈んでいく雪景色は格別だ。

いてはいけない場所にいる、ような、拒絶のある美しい美しい、青。




 
 
 

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