壁打ち2021
- すずめや

- 9月19日
- 読了時間: 3分
このブログをまとめた本を一年ずつ出していて、
できれば愛するクリフェスの開催ごとには最低一冊出せたらいいよなと考えていて、今日2021年の分をまとめて入稿した。
いつもお願いしている印刷所は規定の納期よりもだいぶ早く送ってきてくれるので、その通りであればもしかしたらこんどの博多に間に合うかもしれない、というくらいのタイミング。
18年から一冊ずつまとめてきていて、そんな前の自分の文章というか自分自身がまあ気持ち悪くていやいやまとめ本を出していた、という感覚がどうしてもあるんだけど2021はまあわりとよかった。
それは、読み返したことで思い出せたんだけど、岩手に行きたいという気持ちが固まって、実際に行動に移し始めた一年だったから。
はじめのうち、わたしは京都でもやもやとどこか遠いところに移住したいと考えていた。
そのときアルバイトしていたスーパーはかなりのこだわり系で、食品のメーカーさんや農家さん、牧場のかたまでも呼んで、作り手からお客さんに直接こだわりを届けるということをよくやっていた。
もやもやしていたときに、一関の牧場からやってきたお兄さんが笑って言った。
どっかに行きたいなら岩手がいいよ!
空き家もたくさんあるし!
今思い返せばこの一言がきっかけで、そうか、岩手か、と考えはじめて、そういえばわたしは宮沢賢治が大好きだ、と気づくことになり、なんやかやと経ていま、岩手の雫石町に住んで人生最高の日々を送っている。
はじめのうちは一関に住むのっていいよな、と考えていたのだ。
そのことを書いていたブログ記事があった。
それを読み返すまで、一関のことをそんなふうに思っていたことを忘れていた。
で。
そうか、一関のあの牧場のことがきっかけだったなあ、と思い返しながらその日の記事をコピーアンドペーストしていると、一関の文具店からメールが届いた。
はじめて、岩手で常設として仕入れをしてくださったお店。
それは一関にあるDENさんという文房具店。
取引がはじまったときは一関をそんなふうに思っていたことを忘れていたのに、思い出したタイミングでやりとりのメールが届いて、なんつうかあんまりスピリチュアルじみたことは言いたくないけどこれってばやっぱ運命だったんかな、なんてじんと思った。
まあついでにそれじみたことを言うと、過去のブログ記事に綴った新天地への想い、岩手への想いはまるで予言の書のようにあらかたのことが叶っていて、そんなふうに願ったことすら忘れていたようなことが、なんでかこの地で叶っている。
少し前に、夜中、ふと目が覚めると小太りの天然パーマのおじさんがうちにいた。
彼は白地に青い薄いストライプの入ったシャツを着ていて、にこにこ笑っていて、びびり散らかした私は隣に寝ている夫を必死に起こしたが起きない。
しょうがなくおじさんと対峙し、いったいなんなんですかあなたは、と詰め寄ると、彼は恵比寿顔で笑って、僕は福の神です、と答えた。
いやそれは、失礼しました、ぜひずっとここにいてください。というようなことをわたしは必死に言った、という夢を見た。
なんだか、だからこの夢だってもしかしたら本当なんじゃないの、なんて、今日はそんな夢みたいなことを思ってしまった。









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