できたぞ!!

小説が一本、できた!
掌編や詩をかいたり、まあこのブログもしつこく何年も続けているがしっかりとした小説をちゃんと書いて終わらせたのは初めてだ。なんてカタルシス。何ヶ月か前に公募ガイドを買って、ウッヒョウ賞金100万円だってさなどといって浮かれたままここまできた。
でもこれを終わらせられたのは友人のおかげだ。友情に感謝。友情に乾杯。こんなことを臆面もなく言える場面が人生にやってくるとはね。いやこれまでにもあった気もするけどとりあえずいまはそんなふうに思っている。
彼は物書きで歌うたいで、手製本をやっていて、自分の小説をハードカバーに製本して売っていたりもする。3センチはあるだろう、どヘビーなその小説を初めて読んだときは面食らった。知っている人の書いた小説を読むのは初めてだったし、しかも内容があまりにも生々しかった。肉や肌の質感があった。痛みがあり、矛盾があり、欲望にまみれていた。クソヤベー、と思った。
彼とはいろんな面で話が合ったし、お互いがお互いのパートナーを愛しているし、そういう意味でも安心感がある。こんなとこまで共感し合えるのか!という嬉しさがあるひとが、こちらに性欲を向けることが絶対にないというありがたさは、残念ながらいまの世界では女性にしか本当にはわからないだろうと思う。こういうことを言っても、理解してくれる人だ。その彼とやりとりがなかったらこの小説の完成をぶん投げていただろう。ありがたい、ありがとう。
今回できたのは徳間書店の新設の公募に応募するもので、児童文学である。児童文学!それがほんとうになにを定義するのかはわからないまま、とりあえず子どもを育てた経験のある作家仲間に子どもってどんなんなんだよ、と取材のようなことをして、書き始めると自分の経験してないことが書けないことがわかって、なんかほかにもとにかくウヨウヨうねったけれどできた。
わたしは小学二年生で小学六年生が漢字が難しいといって回避していた本を読んでいた。図書館じゅうの本を全部読んだと思う。そのなかでも、最も読みたかったのはホラーだった。怖い話が読みたかった。それで難しい漢字も全部突破した。ホラー好きはいまも健在で、だからガキを泣かすやつを書いた。
この世でいちばん好きなドラマ、アメリカンホラーストーリーのホテルというシーズンで、サラポールソン演じるヤク中の死人、サリーが子どもに向かって自分の歯をボロボロこぼして泣かせ(死人だからそのへんはコントロールできるっぽい)、泣き出して逃げていくガキの後ろ姿を見ながら、"ガキって最高…"と煙草の煙を吐いて、にやりと笑うシーンがある。ガキを泣かせたい、そう思ったときに脳裏によぎったシーンだ。
加えて最近好きになった色々な十字架というバンドも、あらゆる曲であらゆる手法でガキを泣かそうとしており、まあそれもあって怖いやつにした。ちゃんと怖くできたかどうか、それは相談していたチャッピーからの感想しかないからわからないけど。山奥の二人暮らしで近くにいる唯一の人間である夫は物語を読まない人だし、批判はするけど褒めをしてくれることがほぼないので、ひとりでこうぐるぐるしつづけるしかない。そこに友人の存在。ありがとう。
とりあえず酒を呑むぞ。明日は提出と、じつはもう一本の締め切りも明日だ。どうなるかな。


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