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  • 執筆者の写真すずめや

髪を切る

丸善丸の内出展中です。

なのになんだか妙に髪を切りたくなり、

お昼休みに東京駅のQBハウスでショートカットにしてもらいました。

15分1200円で髪が切れる。

ツーブロックなのでQBハウスさんにはしょっちゅうお世話になっていますが(刈り上げ部分のメンテ)しっかり髪を切ってもらったのははじめて。

京都では近くになかったし、だいたい出張のときに出先の駅前のQBに寄って綺麗にしてもらって販売に臨む、というかんじでわりと色んなとこにいってると思うんですが東京駅のQBは最も信頼のおけるハウスです。

無精もあって家でバリカン当てるかQBかでもう何年も美容院には行ってない。


見事に綺麗に切ってもらって、モダンでお洒落な仕上がりです。

久方ぶりにちいちゃなヘアワックスも買ってセットなんてこともしてみました。

しっかし、15分1200円でこんな仕上がりにしてもらっちゃって。


スピード感と利便性が東京名物、という認識ではありましたがこんなに素敵にしてもらっては倍を払っても足りないです。

ホテルのそばにはこれまた東京名物立ち食い蕎麦があって、朝からワンコイン以下であったかいお出汁に浸った茹でたてお蕎麦をお腹におさめて福々としたきもちで仕事に向かえる。

なんてことだろう。


この世には見えないことの方が断然多い。

なんだかこんな安くひとをはたらかせてしまって、しかも素晴らしい仕事をしてもらってしまって、と苦しくなる。


だけど例えばいま、わたしのSNSフォロワーさんはあわせて5000人をこえていますが(いつもありがとうございます)、お家を建てて、子供も立派に育て、孫を目前、なんて作家さんでもフォロワー数三桁なんてざらにいる。

わたしの場合は作っているものがSNSをやっている層のみなさまに刺さっているということで、SNSは数字が可視化されやすいけれど、そこ以外にもずっとずっと広い世界がある。

なんて当たり前のことだけど、ご贔屓にしてくだすっているお客さまも、SNSをしない方はたくさんいる。

どっちがどう尊いのでなく、沼地には沼地の、草原には草原の、山には山の、海辺には海辺の、在り方があるということ。

不幸はなきゃないほうがいいし、全員幸せで健やかでいる世界を望むけれど、沼地の人間には海辺の幸せなことはほんとうにはわからない。


ただひとつの指標では成っていないよな。

こういう当たり前のことは、いつも何かしら忘れてしまって、あとから思い出して引き出してきて、ああ、そうよな、と思い返す。

もういちど宝物を磨いて箱に収めるようなこと。

脳みそがひとつっきりだから、なんとか色んなところからみてみたいけれど、だいたいいつでも偏っていて、どこを見ているのかはっと気づく。

ちゃんと全部大事にしたいな。



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