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今日から

  • 執筆者の写真: すずめや
    すずめや
  • 8 時間前
  • 読了時間: 3分

今夜の夜行バスでまつもとにゆく。

前日搬入の時間に余裕を持ちたいと思うと夜行バスでの移動が最も都合が良かった。

盛岡から新宿、乗り換えて松本バスターミナルまで。チケットを取ってしまってから改めて帰りの道を調べると、特急や新幹線を使ったほうが楽で時間もちょうどよく調節できることがわかったけれどあとのまつり。


朝、猫に起こされて、猫たちのご飯を用意し、寝転んでいる犬を吸って珈琲を淹れる。出張が多すぎて切らしていた豆を夫が煎っておいてくれた。てかてかの油のういた深煎り。ずしんと重く、苦くて、強かった。

夫が仕事に向かって、仕事をしようかと机に向かったけれどなんだか手につかなくて、トイレや玄関を掃除したり犬の毛布を洗濯にかけたり、スナップエンドウを摘んだり包丁を研いだりしていた。昨日酷使してしまったからだはまだガタガタで、動くのもつらい。持久的な体力はあるほうだと思うがおそらく筋肉量が少なすぎてからだをうごかすやつはすぐにダメんなる。それでも運動はしない、しないぞ。


ガタガタのからだでぬげたを散歩につれてゆく。

ぬげたはにこにこと前に進んでゆく。

道端に落ちていたでかめの虫の死んだのを目にも止まらぬ速度で食べた。

工事のおじさんやお外で掃き掃除をしていた鶯宿のひとびとに声をかけてもらうのにスタスタとゆく。たまに立ち止まって話を聞いてくれる。

夏の気配を持ってみどりは深く深くなってゆく。

細かく立った波のよう。まだ溺れるほどではない。爽やかに風が通って、草刈り機が遠くでぶんと鳴き、刈られた草の青い匂いが運ばれてくる。


忙しすぎて草刈りができていないうちのまわりはぼうぼうを一種通り越してお花畑みたいになっている。

こまめに草を刈れていた時には気づかなかった薄桃色の背の高い花がすっきりと並び、たんぽぽが綿毛を飛ばす。風に流れてふわふわと舞って、ほんとうにここは現世なのだろうかと疑いたくなる。

くまんばちとみつばちが仲良く仕事をしている。白い蝶々も出始めて、湿った地面には茶色の蛾が水を吸いに来る。白いツバキと桃色の花が木からこぼれて空は青くて葉っぱはみどりでああここってば本当に美しい。


お昼は鶏肉を焼いて、昨日夫が作ってくれたサムギョプサルのタレを素麺にぶっかけて食べた。濃いタレにお肉、きっと元気になるだろうと思った。

疲れがぜんぜんとれないのではちみつとレモンをぐしゃぐしゃにつぶしあったやつを炭酸水で割ってごくごく飲んだ。そうしたら急に、久しぶりに、抗えない睡魔が来た。


倒れるように眠り夢も見なかった。そしてすっきりと目が覚めたときには体はずいぶん楽になっていた。明日からずっと夢だったまつもとに行くのにお昼寝なんてどんな呑気だ。起きると夫は仕事から帰ってきていて畑仕事をしていた。

先に蒔いたひまわりは双葉を出していた。


無くしてしまった決済端末の、新しいのをセットアップして、荷物を詰める。大きなリュックとちいさなキャリー。キャリーにはいつもの出張用セット、行く先がどこであれキャリーに詰める荷物はいつでもおんなじなのは変な感じだ。

大きなリュックには野外出展用セットと夜行バスセット。お化粧品や安眠枕、おつりや決済端末なんかがプラスされる。


今夜遅くに電車に乗って、バスに乗って、降りて、また乗って、明日の朝、松本に着く。

静かに雨が降り始めた。大好きな山の雨。







 
 
 

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