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申し込んじゃった

  • 執筆者の写真: すずめや
    すずめや
  • 8 時間前
  • 読了時間: 2分

文学フリマ東京に申し込みをしたぞ。

文学フリマはいろんな会場でやっているけど都合のつくのは11月の東京しかなかった。

できれば岩手に申し込みがしたかったけどもう募集は終わってしまっていた。


文学フリマというのは全国で行われている、いわゆる同人誌(生まれた時の意味で)の即売会だ。

募集要項にしびれる一文が載っている。

"文学フリマは、作り手が「自らが〈文学〉と信じるもの」を自らの手で作品を販売する、文学作品展示即売会です。"

どうだいこれは。


製本を始めてもう17年、基本的にずっとお金に困りながらもそれでも紙を買い続けて折り続けて飛び回って届けてきた。

続けた。

わたしはいま、この層が、日々が、脈が、それがまるごとでわたしの文学なのではないかと思っている。

息するように作り続けて、いまになんとか辿り着いている。

作り続けてきた作品ぜんぶで文学と言わせてもらおう。

なんど折れかけても岩を穿つ水のようにしつこくやってきたんだ。


それにやっぱりずっとうっすら寂しい。

ジャンルのちがう作家仲間は格段に増えたし、仲良く遠征したり酔っ払ったり、そんなこともあるのだけど、手作業で製本やってる仲間にもっと出会いたい。

本に向き合っている人にもっと出会いたい。

文章を生み出す人に、本について考える人に、会いたい。


もっと言えば場所にも会いたい。

新しい場所で、新しい誰かに触れて欲しい。

すこしぐらついているのもある。

わたしはこれで、やっていけるのだろうか。

こういう不安は振り切らなきゃドツボにはまる。

明るいほうを見なきゃ、舵を取らなきゃ、乗り越えなきゃ。

文字通り積み上げてきたものを持って。


お客さまのくださったお手紙を取り出してながめる。

こんなふうに出会ってくださった人と、それを繋いでくれる本たちのことを思う。

細い水脈は束になって川になる、やっぱり水ってしつこいな。

その姿勢を師としたい。

ずっとくだって海に出て、空にも登って、また集まって、なんとか。



 
 
 

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