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犬と寝た

  • 執筆者の写真: すずめや
    すずめや
  • 12 時間前
  • 読了時間: 3分

こないだぬげたと一緒にベッドで寝た。

寝室は基本的に猫たちのテリトリーでぬげたはよっぽどのことがないと足を踏み入れないし、ぬげたはでかくておふとりさんなのでベッドに登れないけれど酔っ払った夫が抱き抱えてベッドに乗せた。

ぬげたは自分の寝床を整えるときにするように前足でふとんをぐちゃぐちゃと整え(夫は整えというが整ってはいない)、どっかと笑顔で横になった。

ぬげたと初めて一緒にベッドで眠る夜。


ぬげたはわたしの足を枕にして一晩中そこにいた。物理的に降りられないというのもあったかもしれないがそれにしても先に眠りに落ちて動いていない夫ではなくわたしの足を一晩中使っていた。なのででかい犬と寄り添い合う一晩、それはわたしのものであった。

足に伝わるぬげたの寝息、たまに起きると呼吸は変わり、深く眠り夢を見て変なぴくつきをしたり、夜中に咳き込んだり、そういう犬の一晩をからだで感じた。


ベッドの上はふだんはめーめ(猫)の場所だ。

愛されていないと気が済まない強気のめーめは人間たちを独り占めすることが好きで、まあ別にみんみやヤン子が乗るのを許さないというわけでもないがなんか気に食わなくて夜中に他の猫を布団上から叩き出すことはよくある。

ぬげたと眠っているあいだ、すこし呼吸が変わったな、と薄目を開け、ふと首をもたげると枕のほうに設置してあるキャットタワーのいちばんてっぺんからめーめが恐ろしい目でぬげたを睨んでいた。

夜中のキャットタワーのてっぺんはそもそもみんみの定位置である。みんみもヤン子ももしかしたらぬげたがいるので先に別室暮らしのモンティーヌのとこに逃げてたのかもしれない。しかしあの目を見るとみんみを定位置から追い出して自分の寝るべき場所に陣取っているぬげたを見張るべくいちばんいい陣地をとったようにしか見えなかった。武将の目だ。


伊藤潤二先生の猫エッセイコミックに、よんという名の呪い顔の猫が登場する。先生の確かなホラーの筆致で描かれるその猫は、あんまり恐ろしくて面白くて何度も読み返しては笑ったが、あのとき、呪い顔の猫は我が家にもいた。キャットタワーのてっぺんにいた。ぶうといびきをかいて寝ている、自分のからだよりも何倍もでかい犬を睨みつけていた。


朝になりぬげたは夫にベッドからおろしてもらった。降りる際に足をばたつかせ猫たちの飲み水をぶちまけた。そんなことは気にもせずご機嫌に笑って朝のお散歩に連れてゆかれた。その日はいちにち。めーめを甘やかすのがたいへんであった。


しかしめーめは大人になった。

むかしはぬげたを平気で殴っていた。

ベッドの上へ踊りかからなかっただけ大人になった。

この調子でもうすこし大人しくなってほしい。今度はモンティーヌとも一緒に眠りたい。めーめはモンティーヌをいじめすぎたせいでモンティーヌから蛇蝎の如く嫌われている。嫌われるとめーめも嫌う。だって僕は世界で一番愛される存在であるべきだからだ。悪循環だ。

でもぬげたを乗せておけばめーめがベッド上に来ないのならばぬげたとモンティーヌを一緒に乗せたらいいのかもしれない。めーめとモンティーヌが仲良くなるよりもぬげたとモンティーヌが仲良くなる道の方が近そうだし。









 
 
 

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日記

オレンジ色のきいちごが実り、くわの実はまだもうすこし。 犬を連れ歩く合間にむしりとって食べる。甘いのとすっぱいの、食べてみるまでわからない。小さいころ通学路に鈴なりになっていたきいちごを執拗に食っていたことを思い出す。大人になってもやることがかわらない。 薪屋のまきじいがお家の解体で出た柱やなんかをでかいトラックにのせて譲ってくれた。丸鋸で切り刻んで薪にしているのをみて電気チェンソーを貸してくれた

 
 
 

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