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執筆者の写真すずめや

帰宅

10日間も出張に行っていてようやく帰ってきた。

おうちは最高である。


神奈川ではまるで乾いた卵の殻を扱うか如き慎重さでノートを開いては悩み、一冊を選び抜いてくださった老紳士がいた。

なんだかわたしは彼にとってとても貴重で素晴らしいものを作ったようだとしみじみわからされた。


わからされた、もうひとかた、青年がお別れの贈り物にノートを選びたいと来場してくださり、いくつかおすすめしたそのうちの一冊がどうも深くに刺さったようで、おそらく別れのせつなさも手伝ったであろうけれどもノートが素晴らしいといって涙してくださった。


北海道での出展がクリエイターの集まった自主企画に近いもので、続く神奈川の出展ははいわゆるショッピングモールでの出展であり、会場のギャップがずいぶんあった。

通りすがる人々の意識も全く違う。

正直いうと今回の神奈川は前年度よりだいぶ売り上げを落としてしまってへこんでいた。

わたし個人としては、売り上げを落とすっていうことは、魅力が落ちた、腕が落ちた、力不足、がまずあるんだと考える。

それにしても去年から比べて什器も新しくなったし物量もしっかりあるし告知もしてきたつもりだし作品には毎日休まず向き合ってるし、なのに波というにはちょっと大きな落ちかただった。

だからなにがだめだったろうかという落ち込みにはまりかけていたところで先述の救世主たちが燦然と現れてほんとうに心が助かった。

そして東京のお客さまもけっこう神奈川まできてくださって、そういう状態だったので知ってる方のお顔を見られたのはいつにもましてほっとした。

なにがだめだっただろうか、ではなくて、じゃあ今度はこうがんばろう、にしなきゃいけない。


そんで帰宅し、最低限の仕事だけしてわりかしゆっくりしていた。

帰宅2日めの今日はいつもならしっかり仕事ができるんだけどなんだか集中できなくてぬるぬるしていてやっぱだめだと早くに投げ出し風呂に浸かっている。

明日こそはしっかり仕事モードに戻りたいものだ。

出張先ではくたびれたらキューピーコーワの力を手軽に借りるがなんだか家ではそれはしたくないのだ。

自然治癒したいのだ。

などと言っているがあと一週間で京都出張なんだから今夜は夜用のノンカフェインのキューピーコーワなら飲んでもいいことにしようかなとちょっと考えている。


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