紋白蝶の眼
- すずめや

- 2024年7月7日
- 読了時間: 1分
きのうは雨続きの晴れ間、
少々体調を崩して寝っ転がっていた。
夕方になってだいぶ回復してきて、
でもいまから仕事というには半端な時間だったので畑の草むしりをしに出た。
気温もちょうどよく、
雨で湿った土からは気持ちよく草の根が抜けた。
ご機嫌にむしり続けていたら、紋白蝶と目があった。
はじめは紙のラベルかビニールの切れ端かと思った。
それは羽化途中で萎れた羽の紋白蝶だった。
草むしり中に、気づかずに彼女と共に羽化の舞台をむしってしまったようだった。
彼女はひっくりかえって弱々しくこちらを向いた。
震える白い複眼。
あの眼は、ちょっと、忘れられそうにない。









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