製本ってな地味な作業です。
基本はひたすら紙を折り続けているか切っているかです。
意識が半分こでもできる作業ってのがあって、そのときは現代の宝物庫、サブスクによる動画配信の恩恵にあずかります。
作ってることがイコール生きるなので、
社会的にそれでやってけるかとかは、
まあお金のこととかはあんまり問題にならなくて、
してないと死ぬのでやり続けている、というようなバグりかたをしているわたしです。
食っていけるようになってよかったね。
いつもありがとうございます。
ということで、その製本のメインの地味作業は手が覚えている、かつ祈りも入っている状態ですので、インプット的に聴きながらとか観ながら、なにかを流しながらしていることが多いです。
そいで最近はまっているドラマのアメリカンホラーストーリーっていうんですけど。
怖いやつです。
ちみどろだし叫びまくりだし陰謀渦巻いています。
そもそも超常現象とかオカルトとかは物心ついたころからすきなんですけど、このいまはまってるやつはいま、ちゃんと人気のあるシリーズなんですね。
感心しちゃうのは、フリークス、同性愛、政治的な強迫観念とか、人間の恨み辛みのことを歴史的に捉えて、ホラーならではの恐怖を持って批判している(ようにわたしは感じる)ところ。
そういうデリケートなところって、叩くか批判するか共感するか、で問題を解こうとすることが多い、というか、そういう解でみんなで考えてみよう、ってのが教科書的な引導だと思うんですけども、いまどきのホラーがそれを描こうとするってのは、それ以外の解を導くことにもなるのだなあと。
徹底的にその差別を描ける舞台、
としてのホラーというジャンルを選んだような。
表現するって時点で、そういったテーマを選ぶ時点で、いまどきの言葉で例えるなら"お気持ち表明"なんていうことになるんでしょうけども、こわ!っていうかんじってすごく原始的ですよね。
その、差別とかしんどい歴史のこととかを、こわ!まできっちり持っていく。
フィクションでーす!って描き方もしながら、その、わりと根っこの恐怖のとこに落とし込んだ上で考えるように仕向けてもらっているかんじが心地よく。
ホラーにこういうやりかたもあるんだな。
シーズンごとにテーマは多種多様で、ばっちりおばけばっか!のこともあれば、霊的ななんかは全く出てこない生きてる人間にだけフォーカスしたシーズンもあったりして、それでかつ、手塚治虫でいうところのスターシステムを採用しているので、気づいたらファン状態です。
いっこまえのシーズンで気弱で気丈で裾の膨らんだドレスを着ていた女優さんが次のシーズンでは脱色金髪のドラッグ中毒だったりするの。
ホラーとかファンタジーとかSFとかのジャンルのこと、どこかケーキ屋さんのショーウィンドウのケーキのように、りぼんやなかよしなんかの少女漫画的に、あるんやろけど普段はさわらないもの、みたいな楽しみ方をするものだと思っていたんですけど。
こういうふうに描くことで、ショートケーキのいちごは思ったより甘くない、だけどそのてっぺんにある苺の価値、とかそんくらいの距離に問題をもってこられるってことがあるんだなあと。
おおー、ほほー、と、みています。
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