• すずめや

だれのものでもない、つづき

20そこそこってほんとうによちよち歩きだったなって思い返します


まともに珈琲を覚えた場所

ほんとうにはじめたばっかりの、

今見返したら恥ずかしいようなノートが使われていくのを

眼の前で見ていた

甘い綴じ、中途半端な製本。

それでもそこに、ぜんぜんしらないだれかのアノニマの思い出がみちみちに詰まって

使い切られては次のノートになっていって

それを眼の前で見ていたから

それも養分となって続けてこられたのかもしれません


無意識下だったけれども

いざ思い返し出すとアノニマで素地ができているな、と思うことが、

思ったよりもたくさんありました

それこそ、だれのものでもない、という考え方から。


珈琲で、のんびりすることを覚えた

じぶんを甘やかすのに、心地よい空間が大事なこと

本がやっぱり好きなこと

雑に放って置かれることがよかったこと

緑が茂っているのが好きなこと

コンクリートや鉄と木の組み合わせが好きなこと

クレームブリュレの美味と、奥歯に挟まるかりかりを珈琲で溶かすこと

DIYが好きなこと

映画や音楽が好きなこと


とにかく駆け込んで行ったんです

ノートをもちろん見返して

定番で大好きなアノニマのオムライスと、珈琲と、ブリュレ。

当時のわたしに話しかけてくれている学生時代の後輩や同級生

それに当時のわたしも返事を書いていた

ああこんなだったわってほんとうに思えた

ぼろけたノート、そのなかにたしかにいました


おとなになんなきゃいけないんだって

タイミングがきちゃったみたい

さみしくてさみしくて

べんべろになるまで酒を呑んだりしてしまっています


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