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けものたち

執筆者の写真: すずめや
すずめや
2023年6月21日
読了時間: 3分

田舎暮らしは静かでのんびり。

あんまりそうでもない。


こないだは庭に侵入してくるアナグマを窓越しに正面から見て目が合った。

でかめの猫くらいの大きさで、ベージュがかったグレーでもこもこしていた。

目が合ったけれど、あっ、みつかったわ、くらいのかんじでのそのそ逃げていった。

こないだ見かけた親子連れのいのししは、親いのししが先頭に立ち、左右を首振り確認し、よし、ゆけー!というかんじで道を警戒しながら渡っていたというのにアナグマはずいぶんのんびりしている。

いのししの渡った道には1時間に一台くらいしか車が来ないのに賢いことだ。


作業場に網戸がない。

大きい窓で、網戸は2枚必要で、けっこう値段も高いし後回しにしてしまっている。

でも風は通したい、だからちっちゃい上のほうの窓を開けていた。

そしたらヒヨドリが入ってきた。

入ってきたけど本人はずっと黙ってた。

黙っていたので初めは気づかなかったくらい。

彼はじっと黙って、たまにはばたいたり止まったりしていた。

もっと鳥の侵入といえばぴいぴい騒ぐかと思ったけど冷静で、大人しく夫に握られていた。

(夫はいくら注意しても野生動物を素手でつかむ)


開けた窓はいくらちいちゃくても入り口らしく、ヒメスズメバチとオオスズメバチは両方きた。

はじめてスズメバチがはいったときはわたしが大騒ぎしたが、夫は至極冷静に蜂を誘導して外に逃した。

それをみて今日はわたしひとりのときにオオスズメバチがきたけど冷静にお外においやることができた。

もう窓を開けるのはよしたほうがいい。

けれどイーハトーヴの風は素晴らしい透明度で、緑の香りも濃く、ぜひ毎日吸いたい風で、いやそんならはやく網戸を買いなさいというところ。


けーん、というふしぎなけものの鳴き声もきいた。

山の方から聞こえた。

それは鹿の声らしかった。

夜は夜で鵺が鳴く、あともうよくわからんへんな鳴き方の鳥はたくさんおって鳴き声を真似してふざけたりしている。

もうだれでもいい。変な声のやつ多い。


お外はそうやって騒がしいが家の中はどうかというといまは猫が3匹もいるのでもうそれぞれ主張がありたいへんなことである。

隔離部屋から仔猫の胸を引き裂くような切ない呼び声、甘えん坊次男猫の呼びつけの遠吠え、おばあちゃん猫のマリはあんまり鳴かないけどほかの猫を可愛がっているタイミングでじっとこちらを見て悲しそうな顔をするので油断ができない。


猫たちにかまけていたらかめきちの水槽のなかで、どじょうのドジョーズのうちのいっぴきが妙に太っているのを見つけた。

どじょうはだいたいいつも隙間にはさまっているが、そのいっぴきのでぶドジョーズは太りすぎてNIKEのマークのかたちにはさまってしまって、動きづらそうにしていた。

忙しい忙しい騒がしくって、まったくみんなかわいい。



 
 
 

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月末に小説の締め切りが二本あり、片付けなければならない木材があり、畑の石とりがあり、もちろん製本の仕事もあり、お掃除もあり、犬猫の世話もあり、カメムシ殺しもせねばならず、ぎゅう詰めであった。暮らしってのはたいへんだ。なんかずーっと頑張っていなければならない。 「死ぬほど鍛える。結局それしかないと思うよ。」 鬼滅の刃に出てきた台詞だ。主人公が主人公らしく、でかい岩を切らなきゃならなくなったときに助言

 
 
 

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