top of page

蜻蛉

執筆者の写真: すずめや
すずめや
2024年11月3日
読了時間: 1分

明るく晴れた秋の日にぬげたと散歩に出る。

ついでに表紙のために葉っぱをとる。

いつもは好きにいいかんじの葉っぱを拾っているが、今回は和菓子屋さんからのオーダーが重なっているので楓や銀杏、なんとなく和風のかんじの葉っぱを集めて歩いた。


途中ぬげたとふざけて駆け足になったところだと思う。

葉っぱを集めたビニール袋を振り回して走ったからだ。

気づいた時にはせっかく集めた葉っぱたちはほとんどなくなっていた。


ああちくしょう、と悪態をつき、手元のビニール袋を覗き込んでいた顔を上げると、秋の薄い陽光の中を、小さなトンボが、5、6匹群れになって飛んでいた。

羽が光に反射して白銀にちらちらとひかり、きっと妖精とはこんなふうに飛ぶのだろうなと思わず感じいった。

しかし考えてみれば、トンボこそが妖精なのかもしれない。

光の中を踊るトンボたちがあまりに美しく、まるでこの世のものでないと感じただれかが、妖精といういきものを作り出したのかもしれない。


妖精に会ったわたしの、悪態をついた気持ちはあっというまにしぼんで、またまじめにやるぞとぬげたを片手に葉っぱ集めに歩き出した。



 
 
 

最新記事

すべて表示
隙間仕事

いままで一週間の催事出展中にはたんまり紙を持ち込んで手作業をしていた。開店から閉店までお客さんが途切れることのない、ことなどないからだ。思いのほか待ちの時間というのはあって、その隙に出先でもできる仕事を持ってきていた。 けど近ごろはその時間を文章書きに充てている。 先日買った公募ガイドから広がった夢はそのままゴム風船に詰められてわたしを地上からほんの数ミリ浮かせている。先日の大阪出展中には詩を三遍

 
 
 
ひまわりについての展望

まあ畑の花といえばひまわりであるのでひまわりを畑に植えるのだ。ひまわり畑、けっこうじゃないか。ロマンじゃないか。お花畑じゃないか。 うちの畑はやたらとでかいため半分を休耕地扱いにして半分に野菜を植える。休耕地にはひまわりを咲かすのだ。ことしはひまわりの半分を直播きとし半分を育苗ポットで育てたのち植え付けを行ったがどうもポットのほうがよく育った。 と思ったが違った。 昨年のこぼれ種から勝手に伸びた野

 
 
 

コメント


Copyright © 2018 suzumeya

bottom of page