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犬が来た

執筆者の写真: すずめやすずめや

夫の働く施設から保護犬を引き取った。

トライアル中。


四本足のうちの三足しか靴下を履いていないので名をぬげたという。

10歳くらいのでっかい犬。

いや犬としてはでかい部類であるらしいのだけどなんか犬というのは猫よりずっとなんか、けものというかんじがする。

生き物として、なんというかいのちの質量がでかい。

室内で犬を飼うのははじめてなのでしげしげとでかいいのちだなあ〜と眺めている。

とにかく日本語ではあるがわたしがボスだと言い聞かせてみている。

犬というのは家族に順序をつけるのだと聞いた。

夫も自分がボスだと言い聞かせているのでどっちに転ぶかわからない。


こんなに近くで犬と一緒にいたことがないのでよくわからないがたいへんおとなしい良い子だと思う。

はじめに施設で会ったときはすごいよだれでずーっと興奮しつづけており、犬ってすごく生々しいなあ〜と思ったが、二日目のきょうは少し落ち着いたように思える。

寝転がっているのも見る。

もっとわんわか吠えるかと思ったけどほとんど吠えないし、初めてそばで見たときは口があんまりにもでかくて牙もあって正直こわいと思ったけどいまのところおやつをあげてもくちびるが触れるくらいで歯を当ててこない。

散歩は夫が主にすることになったが一緒にいったら急に飛び跳ねたのでわたしも跳ねてみたらぬげたも跳ねた。

頭を触っても背中を撫でてもブラッシングしてもかまわないようだ。


猫に比べると肉と骨のかたまりというかんじがする。

全体的に固いかんじがある。

毛繕いをしているのをみたけど猫のしなやかな毛繕いに比べるとぎしぎし音が鳴りそうでやりづらそうに見えた。

猫に比べると瞳に意思がすごくあるように見える。

なにかすごく考えているなと思う。

優しさとか怯えとか迷いとかいろいろ混ざっているみたいだ。

猫の瞳をみても、あんまりそういうのは伝わってこない。


ぬげたは保健所からきたんだそうでそのまえのことは施設のかたでもわからないそうだ。

引き取ったときには下半身の毛が無かったそうだ。

保健所ですごく唸るので、保健所の人はずいぶん困っていたんだそうだ。

でも施設にきてからはほとんど唸らなくて、毛も生えて、いつもにこにこしていてとても可愛いので夫に見初められうちにトライアルにくることになった。

車にもぴょんと乗った。


とにかくこんな間近で犬といるのは初めてなので観察観察というかんじ。

100わかりあうのは種族も違うし個も違うので絶対に無理だが、お互い幸せにやっていこうではないかと思うので、ちょっとずつわかりたいなあ。

はじめてのときはなるたけフラットにいたほうがいい。


まあでもいまのところはぬげたはわたしのほうに懐いていると思う。

ぬげたはわたしの正面にまわってにこにこ愛想をふりまくし。

猫たちも今日はふたりともいっぺんに膝の上に乗って来て仕事ができなくて参った。

みんな可愛くてみんながわたしを好きなのでとても良い。


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