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執筆者の写真すずめや

自家焙煎珈琲、わたしの場合

珈琲の自家焙煎、お味噌汁やご飯を炊くのとおんなじように日々の中に組み込まれているわたくしです。4月に引っ越して、その際コンロが変わりまして、火力やらが変わって、いままでなんとなく煎っていたまめちゃんたちについて改めて焙煎について向き合っていました。もういいやりかたをつかんだのでまとめます。わたしのまめは美味しいぞう。ちなみにすずめやは珈琲やさんじゃないです。ノートやさんです。毎日のお味噌汁とおんなじ感じで、お客様に出すようなものではございません。

自家焙煎はじめたときに、こうやってブログにやりかたをまとめてくださっている諸先輩がたの記事がとっても参考になりましたので、ならってわたしもまとめます。


銀杏煎り器でやってます。

はじめははげたテフロンのフライパンで煎っていました、捨てるのが億劫だったのです。

でもだんだん、そのはげてきたテフロンがこわくなってきて、うちのフライパンもすこしづつみんな鉄に変わって、あるとき銀杏煎り器にかえました。


まめは生豆屋本舗さんの。

循環型社会とかオーガニックとかフェアトレードとかそういう思考の人間なので、それ始点でいろんなとこのを試したりして行き着きました。

自家焙煎でいちばん億劫になっちゃうのってチャフ(薄皮)の飛び散りで、水で洗ってからまめを煎ったりするのもしてたことがあるんですがやっぱりまめによって吸水のかんじがちがってきて、わたしにとってはそれが気が散ってしまう(焙煎、火で煎ることにだけ集中したい)ので、有機認証、もしくはそういったマインドでつくっているおまめが選べて、かつチャフについてきちんと前処理がなされているところ、というので生豆屋本舗さんにたどり着きました。

チャフがでないってのはありえないですが試した中では随分少なく、また豆の均等な品質も嬉しく、愛用させてもろてます。


でです。

銀杏煎り器でいちどに150g、わたしはこれをいちどに2回して300gいっきに煎ります。

生豆の状態でピッキング、虫食いやかけ、せむしなおまめを取り除きます。

わたしは火はきほん中から強火で一貫して焼きます。器具の距離で調節します。

はじめは、あのてんぷらの油はね防止のアルミの三方にたてるやつ(100均のやつ)の上にさらにアルミホイルでふたをしてクリップでとめたのをコンロにたてます。

生豆の水分を抜くのに、上方をかるくふたするのです。みっちり密封でしたら熱がこもりすぎるし風通しもわるいのでふわふわするくらいにしたいので一辺だけとめてあります。


はじめからさいごまでふりふりしつづけますよ。

三方+上方をふたした状態で生豆からスタート。


うすきいろ、もしくはベージュの生豆が、うすみどりに色づき、煎り大豆のようなかおりがしてくるまで煎ります。その間豆の重みも変わります。しっとりした音から、すこし軽快な音に。ここでまめの水分を抜いているのです。まめがみどりがかって、チャフがすこし飛び出てくるようになったところでさっとアルミの囲いを取ります。


一旦火に近づけて、うす茶色までかかってきたら様子をみて。

まだらに焼けているようでしたら火から距離をすこしおいて、つまり網を火に対してうかせて。だいたい炎のさき、30センチから6センチくらいのあいだで調整します。こればかりは様子を見て、まめによります。


できるだけ均等に茶色までもっていきます。どんぐりの手前くらいの茶色になってきたら、1ハゼの準備ができています。火に近づけて、きもちじゃかじゃかを細かくします。アルミの三方のときの水抜きがうまくいっていたら、いっきにみんな同じタイミングではぜます。ぱちぱちぱち。

うまくいっていなくて、まだらに音がするようでしたら火から遠ざけて、みんなをおんなじ温度にもっていきましょう。うえのほうでふりふり。みんなをそろえたいときは上のほうにいきます。でも火からおろしちゃだめだぞ。へたに冷めたらいちからです。


ぱちぱちがすんだら、つぎはもうちょっとおとなしいぱちぱちがきます。それは2ハゼと呼ばれます。1ハゼで生豆が珈琲豆となり、2ハゼで煎り具合を調整いたします。

2ハゼのいりぐちがきょうびトレンドのサードウエーブ系。

2ハゼの途中で中煎りくらい。

途中を過ぎて、白い煙がでてきたところが深煎りです。

2ハゼにはいったら気をつけて、ちゃんとみて、あっという間に変わります。一瞬火からおろしてふたをとって、豆の色を見るのもいい。わたしはよくそうします。

音と煙と香りをしっかり気をつけて見てあげて。

深煎り好きさんはとくにおこげと深煎りのチキンレースだと思ってください。だめになるときは一瞬だぞ。後悔すごいぞ。


いいとこまでいったらおおきめのざるにあけてください。

いっきに冷ましたいのです。豆は熱をこもらせていて、急いで冷ましてあげないと中がこげちゃうの。ドライヤーの冷風やうちわでばたばた風をおくって、ざるでまめをじゃっじゃとひっくりかえしたりして、てばやく。はじめは手で触ったらやけどしちゃうくらい熱いです。深煎りにするとけむりももうもうですよ。

家族がいればこのときはだれか、手の空いている人に協力してもらったほうがいいです。

わたしは台所においている空気清浄機が、上方から空気がでてくるやつなんでこのときばかりは最強にしてその風を利用します。大きいざる、木べらでぐりぐりいそいで冷まして、手で触れるようになったら手で混ぜて冷まします。なんとなく手のほうがまめがかけない気がするのです。


冷めたら一晩、ざるの中でおいておきます。

まめは煎られてふうふう言ってる状態です。酸化で呼吸をしています。なので一晩、すぐに容器のなかにいれるんじゃなくって、風通しの良い、呼吸のできるところへ。

ひとばんで落ち着きますので、そうしたらピッキングして、かんかんや瓶の中にいれましょう。


片手にすくって、両手で豆をじゃらじゃらいわしてピッキングするのがわたしは好きです。

仲良しの珈琲屋は、大きいバットにじゃらっと全部広げてピッキングしてました。どっちゃでも大丈夫。かあいそうだけどごめんね、ってきもちなのでわたしはなんとなく、最後は手で触ってあげたいなってそうしてます。

取り除く豆の中に、わらいまめと呼んでいる豆が出てくることがあります。

にかーっとわらっているように、口の開いた可愛い豆です。

両の手のひらでじゃかじゃかしているときに、そのわらいまめに会うとほっこりします。

うまく焼けたねって言ってくれてるみたいな感じ。まあバイバイする子なんですけど。ごめんやでって思うくらいしかできない。


煎ってから2、3日で味が落ち着きます。豆本来の味に近くなります。豆の持っている性格がいちばん出る気がしています。そのあと、焙煎した具合の、まあ腕が出ます。あれ、なんか...ってなっちゃうこともあります。そんなときは上等な牛乳とかいれたらよいです。まめちゃんごめんね状態ですね。ちゃんと最後まで美味しくいただきましょうね。


最近はミニマルテクノとか、あとラヴェルやドヴォルザークとかのつぶつぶした系の音楽かけつつ煎るのが気に入っています。つぶつぶの音が豆のじゃらじゃらに混じって、なんだか愉快ですよ。おすすめ。



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