きのうは満月だったんですよ。
京都ではうすぐもりの空でしたが、
街灯とおんなじくらいに強く光るくっきりとしたおつきさまでした。
霞の視覚効果もあって、背筋を撫でられたようなぞくぞくする感覚を持ちました。
きのうの月のうさぎはおもちどころかお肉を食べそうな勢いでしたよ。
桜も満開でそんなおつきさまもあって、春の怖いは幽玄の怖いだなと思います。
桜の下では気が狂うなんてことを坂口安吾が言っていたような。
実際ソメイヨシノは一本の樹からついでついでを繰り返して日本中に咲いているそうで、安吾の時代がソメイヨシノだったかはわかりませんが、そう思うと桜の樹自体が正気じゃないかもね。
日本の怖いはほんとに怖い。
日本に生まれ育ったからだけなのかは定かではないけれど、咲き誇る桜を美しいと思う半面、冷たい手のひらを背中にぺたりと当てられるようなぞくぞく。
エンターテイメントのホラーはよく見ますけど、ほんとの日本の怖いの映画は進んで観ようと思えません。
幽玄、そう、なんかが張り付いてくる怖さがあるよな〜。
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