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  • 執筆者の写真すずめや

気の合う人

なかなかほんとに読む時間がとれなくて読書から遠ざかっていましたがちょっとずつ復活してきました。

なんか読書ってただ時間があるというだけでは捗らないではないですか。

コロナ禍でなくなってた出張がだんだん復活してきて、なんか頭がわちゃついており、なかなか読まずにおりました。


まだ空想の世界に浸れるほどの感の戻りがなく、論じてある本を読んでいます。

この論ずる系の本って、勉強になるし視野も広がるのですけどもなかなか気の合う著者に出会うのが難しくないですか。

とみに感じたのは、恋人が小林秀雄が大好きなんで手を出したんですけど、彼の話しぶりがどうも気に食わず、がんこじじいめこんにゃろ!と思ってなかなか入り込めなかったんです。

まあでもあなたの言ってることはわかるわよ、ぷん。みたいなかんじでですね。

ど偉い批評家捕まえてなんて口の聞き方だってかんじですけどもね。


それで今読んでいる今福龍太さんという人、これはお客さまに今福さんのお弟子さん(?)って方がおられてそれでその方と話がとても盛り上がったんで、この方のお師匠さま!こりゃ読んでみなければ!と数冊手に入れました。

なんかさ〜わかるよわかる〜だよねまじそれ〜、というくらいのうすぺたい理解の世界をぐんと深めて広げてくれる、わたしにとってはくじらのような方でございます。


また興味のある話題が似ているのだ。

書物とは突き詰めてなんだ、とか賢治さんのこととか、いま賢治さんについて解説をされてる本を読んでいるんですけど、あれ、これって…とかひっかかっていたちっちゃなところを、これはですね!と前のめりに解説してくださっており、とても楽しく学ぶことができます。

人に何かを教えるとか、解を提示することって、言い切るということが絶対に必要になってくると思うんですけど、その言い切りかたが好きですね。

解はひとつじゃないという考えはけっこうわたしの根深い根っこですが、言い切りに好感が持てる方というのはありがたい先生です。


今読んでいる、今福さんの書いた賢治さんの本の冒頭には、彼の人物と作品を囲い込むことは頭にない、みんなが知ってるおなじみの賢治さん、から解放したい、ということを書かれており、なんか、それが、めっちゃよかったんですよね〜。


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