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公募ガイド買った

  • 執筆者の写真: すずめや
    すずめや
  • 8月1日
  • 読了時間: 3分

先日の日本橋丸善では本の話が合う作家のお姉さまがいて、あれ読んだこれ読んだと読書談義で盛り上がった。

猛暑もあり雨の日もありで悲しいほど売り場は静かで、いろいろ話してるうちにお姉さまが私の掌編集を買ってくだすって、あっという間に読んで、誉めそやしてくれた。それで充分嬉しかったのにお姉さまは作家業が身に染み付いているからだろう、ちゃんと本出してみたら、ということを繰り返し言ってくれておだてられ木に登り、公募ガイドを買った。雑誌買うのなんて何年ぶりだろ。


公募ガイドというのはその名の通り、多種多様なジャンルの公募が網羅された雑誌。ぺらっぺらの灰色の藁半紙に、おじいちゃんならすぐ投げ出しそうなちっちゃな字でありとあらゆる公募情報がみっちみちに掲載されている。

前述の通り、売り場は閑散としていたのでお姉さまたちと公募ガイドをめくり、これはいいあれはいいと夢想を繰り広げ、まあたいそうそれが楽しい。

売り上げがみんなあんましだったので賞金の額を見てはこれなら応募してあげてもいいねなどとふざけたり、これに受かって賞金が入ったらみんなで焼肉屋に行くかお寿司にするかと悩んだりして現実逃避ではあるのだが自営業者の集まりでもあるので妙なリアリティがそこにはあっていい談義だった。


名だたる大作家の名前を冠した数々の賞。

誌面に踊る賞金額。

文章はちゃんとまじめにやりてえな〜と考えはじめていて、この日本橋期間中に物書きの友人に良さそうな講座も教えてもらっていたところ。ただ今年はけっこう仕事を詰めちゃったんでとりあえず冬になるまで講座を受けるのはよしておこうかと考えていたが、公募ガイドをみると応募できそうな賞はわりとたくさんあることがわかった。

それでとりあえず出せるもんは出してみよう、この賞は一等を取ったら100万円とりんご箱が着くんだ、なんて浮かれている。まともに文章を仕事としてやろうとしたことはないけどこのブログだって2018年から続いてるんだし日常で文章は書いてるんだから書く筋肉みたいのは多少ついてるだろう。


小学生のころの作文コンクールではたくさん賞をもらっていた。あれくらいの気持ちでとりあえず出してみよう。賞を総なめしていた時代がたしかに人生にはあった。

それに落選したらそれはそれでまとめてすずめやで本にして売ればよい。

でもうまく出版までゆけば印税がはいり、収入が安定し、好きな紙を好きなだけ仕入れられて、耕運機と軽トラが買えて、穴の空いた廊下を直すことができ、屋根もぴかぴかに塗り替えて、鶯宿温泉のボロボロの街灯もぜーんぶなおしてやることができる。近くに映画館と画材屋と本屋が欲しいけどベストセラーとか出したらたぶんそれも建てられるだろう。なかなか夢がある。宝くじより現実みがある。


お姉さまとオーディブルの話で盛り上がって、いろんなおすすめを教えてもらって、今日聞いていたのは湊かなえの"暁星"だった。その小説には奇しくもベストセラー作家となった女性の話が後半に踊り出てきた。彼女はさらっと貯金は三億円あると言った。湊かなえがそう書くならならなかなかリアルな線なのかもしれない。三億円あったらあれもこれも叶えられるのだろうか。まあかなえの本なんだしかなうかもしれない。

うん、これはなにかの啓示なのでいけるかもしれないぞ、と豚はまだまだ木の高みまでずんずん登っているのだった。








 
 
 

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