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執筆者の写真すずめや

丸善丸の内ありがとうございました

本当にどうもありがとうございました。

大急ぎで荷物をまとめて帰りの新幹線に飛び乗りました。

これから怒涛の納品祭りを経てうめだ阪急に出展、直後に東京でインクの大規模なイベントと年末には締めの京都恵文社。

ぐわあ。

自分でいれたはいいけどちょっといれすぎました。

来年は本当に本当に絶対ゆっくりしたい。

本屋さんと岩手にだけいたい。

というのも丸善さんの来年の予定を頂戴したため今の時点でスケジュールがけっこうしっかりあるのです。

ひとむかしまえまでは考えらんなかったな。

ありがたいご縁に恵まれたものです。


せっかく美しい土地に来たというのに仕事に追われ続けているため、夫が料理を拵えるようになり、家事もやってくれるようになりました。

丸善さんに来たらお料理の本を買って、じぶんの食べたいもののページにちいさなお星さまのシールをはって夫に渡すということをしています。

自分では無洗米とウインナーだけで過ごしていた人が、鍋でご飯を炊けるようになり、出発直前などはラム肉とクミンとミントのトマト炒めというハイレベルなお料理をできるようになりました。

彼は人間というよりなにかの動物、というかんじが否めないため、人間らしい料理ということができるようになったのはおそらく大変なことなのだろうと思いますが、フォローできるほどの余裕もなく、口惜しいことです。


来年は畑を起こすんだ。

庭もほじくりかえすんだ。

ブラックベリーとラズベリーとぶどう棚とアスパラもにんにくも植えてハーブもたくさん生やしたい。

お花ももりもり咲かしたいし、

近所の人にはイノシシが来るから植えられないと言われたとうもろこしに挑戦してイノシシに食われて悔しがりたい。

ハウスがないと難しいらしいけどトマトもたくさん欲しいなあ。

こっちにきてはじめて見たりんごの木は想像より小さくて、魔法の木というかんじの枝ぶりでとても可愛らしかったからそれも庭にあるといい。

もともと裏庭にはニワトコが植わっていて、ニワトコは魔法の杖の材料なんだからふたつが対にならんでいたら素晴らしい。


ふたりとも家具も家電もほとんどもたずに広い家に越してきたものだから、ずっと物入りで大変だけども、まあないならないでどうにかなるかという広さでもある。

欲しい欲しいは無限にあるけど(耕運機とか、本棚とか、そういう"要る"やつ)、本棚がなくても本は読めるし、穴の空いた床の部屋は使わなくても広々していて開放的。

譲ってもらったはいいけど煙突の穴が開けられなくて放置状態の薪ストーブとか、断熱材まるだしの作業場とか、きちんとしたいな〜。

ジョージオーウェルのエッセイを読んでいたら、引越したために色々と暮らしを整えており仕事をしていないなんて友人にむけての手紙があった。

オーウェルも寒くて不便な場所に引っ越したんだそうだ。

イギリスの季節の描写はなんとなく東北に似ている。

そうだよな〜、そうなるよな〜、そうなりてえなあ。

ああ帰れるよ、嬉しいなあ。



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