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  • 執筆者の写真すずめや

丸の内林檎販売店

携帯なおりました。


出先で壊れたのでいろんなお客さまにたくさん情報いただきましてもうそれはそれはお世話になりました。

背面も画面もばきばきになり、ろくに見えない画面で四苦八苦しながらいろいろ検討した結果丸の内のApple Storeにかけこむことになりました。

慣れぬ大都会でのしかも出張先での携帯電話買い替えでございます。


丸の内のApple Store。

東京駅が目の前、日本一の都会の、グローバル企業のお店です。

店員さんはでぶっちょもがりっちょもおっきいのもちっちゃいのもお年を召したのもお若いのも男も女もお化粧してる男の子もお化粧してない女の子も外人さんもツーブロックのばちばちピアスもインナーカラーもタイトなスカートもくたびれたスニーカーも玉石混合の、これがグローバルな多様性!と目玉のちかちかするようなひとたちで、明るい笑顔でフランクなおしゃべり、でもわかりやすくすぱすぱと裁く仕事運び、どうしても待ってしまう時間には、あっこれだけ進みましたね!あとちょっと!たのしみだね!なんてポジティブな声掛けもわすれず、絵に描いたような多様性!これが世界の最先端!と思うようなお店でありました。

わあ〜…すてきな世界…憧れの多様性がここに…と思ったのですがよく考えればここにいるのはエリート中のどエリート。

人間は富と知力を得なければここに辿り着けないのか?などとしなくてもいい絶望もかかえながら最低限のバックアップだけやってスタコラ売り場にかえりました。

夢のような多様性、と思ったけれど、みんながエリートなのだ、と気づくと全員がこだわりの珈琲豆を毎朝挽いて、観葉植物ふさふさの明るい部屋に住んでいそうに見えてきて、きっとカーテンはリネンのいいやつ。

無垢の木の家具にかこまれてすてきなソファで沈み込むように休みのひとときをすごすのやろ!と思えてきて、自分のうつわの矮小さに勝手に落ち込むひとときでした。

先入観も偏見もよくないよね。

緊張しているわたしのようすをみて店員さんはリラックスしてまっててねなんていって、目を見て笑って、そう言ってくれたというのにわたしはなんて小さいのだろ。


今日の帰りには製本仲間の作家さんとガード下の気安いおみせでごはんにゆき、ちかごろの社会の差別意識やじぶんのもつ差別意識やそんなことについてお話をして酒を呑んだ。

なんかさー!こうだよね!ぷりぷり!という怒りなどについて話すというのはすごくすっきりすることだ。

でもさー、こうも思ってさー、というもやもやについて話すのも、解決しなくともすっきりするものだ。

ことばにすることというのは、消化であり昇華、しかしおなじ言語野でなければ伝わらないことも多く、それは個々の才によるものでなく差異によるものなのでなかなか思いやりで解決しないので人との出会いは面白い。

思いやりで消化できないコミュニケーションの壁というのはある。

でも思いやりは戦争をもきっと解決するでっかい愛のひとつのかたちでもある。と思う。


なんだって体験しなきゃほんとのあれはわかんないよな〜と改めて思った。

我々には知能があり、思いやり、想像し、また創造もできるわけだけれども、あたまのなかのそれをお外に出すようにもっていく、その過程にもごっちゃごちゃのお粥のような養分があり、そこを啜りながらわたしはずっと、細々としぶとく、生きているような気がした。



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