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執筆者の写真すずめや

ゆきやまくずし

今年は雪が少ないそうだ。

たしかにクリスマス前からいままでまとまって降らない。

12月はじめのほうは山盛り降ってきて大変でした。

まだ慣れてないしねえ。


降ってくる雪をかいてどけても、屋根から轟音で落ちてくる大量の雪が一瞬で大山脈を作ってしまう。

そういう雪は屋根の上ですでに厚く積もり積もっているのでサクレとかガリガリ君あたりの氷菓のじゃりじゃり感があり重たい。

降ってくる雪はパウダースノーでふかふかで軽い。

じゃりじゃり大山脈をのけるのは大掛かりな仕事なのでなんとなく見えてるけど見てないふり期間を経て山崩しをする。

ここのとこ雪が降らないし、今日は美しい晴れ間もあったし、わたしは明日から名古屋に出張にいってしまうので山崩しをした。

いない間夫に苦労をかけるという負い目があって山崩しの崩すほうをやった。

崩してはすくってどかすのだ。

じゃりじゃり山は鉄の重たいスコップでないと崩せないので重労働なのだ。

わたしは体力がない、仕事がら。


そいでもずいぶん動けるようになってきたとは思う。

わかりやすく体もしまってきたようだ。

いままで体を動かすことなんて全くと言っていいほどしていなかったので効果の出るのが早い。


雪かきは大変な日常仕事、と聞いていた。

まあたしかに大変は大変なことなのだけれど、暮らしのために働き汗を流すというのは気持ちがいい、純粋にすかっとする。

今日もよく暮らしている。

暮らしの手綱を手に握っているかんじがある。


コンビニエンス、便利さ、手軽さについて考える。

いまはインターネットの発達でつくり手にも簡単にアクセスできるし作品の雰囲気も知れる。

でもそもそも我々作家はコンビニエンスからずっとずっと遠いところにいた生き物なのだ。

いまだって近くに感じるけど遠くにいるのだと思う。

会わなきゃわからないこと、行かなきゃわからないこと、してみなきゃわからないこと、そういえばこちらに来る前に必死にインターネット検索で暮らしの様子を伺い知ろうとしたけれど、スクロールが早くなるだけでほとんど無駄に終わった。


このくらし、作ること、売りかた、会いかた、在りかた、もういっぺんここに座って考えよう。



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