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まとめるために

執筆者の写真: すずめやすずめや

冬の間に一冊でもいい、

前々から言っていたブログ本を出すぞと決意して、

隙を見ては昔のブログを読み返している。

ある程度記事を選定し誤字脱字を直し、Wordにぶち込んでゆく作業。

しかしこれが辛い。

思っていたよりかなり辛い。


ここでブログを始めたのが七年前、

ものをしらず、若く、やわやわの心で縋り付くように綴った日々の痛々しさにやられる。

そもそも文章自体もずいぶん未熟だ。

ならいまはいいのかって言われるとそりゃいつまでも修行の身でございますけれども、それにしても拙い。


出すぞ出すぞと言って途中で挫けた理由の大きな一つは手製本で出そうとしていたということ。

去年かおととしまでは家のプリンタで出力した原稿をホチキスでとめて本にしたらいいと気軽に考えていた。

しかしいまのプリンタは、長く使えた上等のプリンタが急に壊れて、そのとき明日に着くもの!と大急ぎでネット通販したとても安価なプリンタであり、売り物にするような原稿の出力ができないのである。

いままでの上等のプリンタでは出なかった文字の掠れが出て、黒点が散り、湿度が高いときには紙がしょっちゅう詰まる。

じゃあ買い換えたらよろしやん、という気持ちもはじめはあった。

だが、日が経つにつれて、毎日けなげにガタガタ言いながら傍で働かせている彼に向かって薄情なんじゃないか、だいたい過ぎた贅沢ではないか、という気持ちが強くなってゆき、いまも一緒に働いている。

ガタガタ言うしプリンタなのにプリントが美しくないが、寿命がくるまで付き合い続けるつもりだ。


家で原稿を出力できないならおわりだぜ、といったんはプリンタの寿命を待つつもりだった。

が、世の中には同人誌の印刷というのがずいぶん広まっており、安価に綺麗な冊子が作れる印刷所がたくさんあるというのがわかってきた。

手製本で作家業をしているのに印刷所に製本を頼むのか、いいのかそれで。

という葛藤期間を経て、ようやく原稿作りに着手している。

はじめは京都時代のと岩手にきてからのと、ざっくり二冊にわけようかと考えていたが、どうもそれではページ数が多くなりすぎるようで、それならいっそわかりやすく一年ごとにまとめ本を作ればいいかと考えている。


さて実現はいつになるか。

この文章がまとめ本に掲載されるのは何年後のことであろうか。

原稿まとめ中に、急にこのホームページのサーバーとかが無くなって記事が読めなくなったりしないだろうか。

未来はどうなっているだろう。

何年後の私が、どんな顔でこの記事を読み返すのだろう。



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