きょうは朝から雨でした。
雪が溶けたような小さな雨粒が落ちてくる、といった風情の静かな雨の音で目が覚めたのです。
薄く雲がかかっていて、白く鈍く光る朝でした。
そんなかんじだったから、まぶたに白いのを引いて、まつげも白いのんを塗って、青色のラインをひいて、バスに乗りました。
オーガニックのお店でバイトしてるんです、平日すこし、午前中だけやけども学生時代からなんやかやずっと。
だからよく使うバスなんですけども、かえり、なんか間違えちゃって、乗り継ぎをしたの。
いつもは前の方で1人で座れる場所を探すんですが、たまたま満席で、珍しく1番うしろの何人も座れる長い席に行ったんです。
ほんなら知ってる顔。
翻訳家のおにいさん。
なに語かわたしにはわかんなかったんですけど文庫本サイズの本を難しい顔で読んでおられて、となりにちょんと座って、すきをみてお名前を呼んでみました。
驚いてくれて笑ってくれて、彼が降りるまでお話しできました。
やっったら街中ですれ違うわあ、って思ってたら向こうさんも気にかけてくださっていてそのうち話すようになったりっていう出会いがシラフでもありがちな人生なのです。
あとわたしが面白そうなひとに懐く性分もあり。
そのひとは、そのバイト先でよく顔を見ていて、そのうち話してくれるようになって、まあおんなじ京都ですから、一度お互い覚えたらすれ違いもし、ふふふってかんじだったのです。
名刺の交換はしてたのでお互いなにものかは知っていたですけど、そんなにちゃんと話す機会もなかったの。
レジ打ってたら用事の話が基本だものね。
バスを乗り違えるなんてのも、満席だったのも、あんまりないし。
なんならその方も今日は珍しく眠りこけてしまってバスに遅れそうで飛び乗ったなんて聞いて。
ふしぎな引き合わせってあるんですねえ。
映画の話なんてしたことなかったのになんでかしちゃって、映画館のよさそうなところ教えていただいたり、いまやってる面白そうな展示会教えていただいたり、教えたり。
趣味のことなんて話す機会なかったもんねえ。
たたずまいから絶対おもしろいひとやとは思っていましたけど(だから懐くんですけど)。
今日は美女たちとの会合がいろいろあってなくなっちゃったなーって思ってた矢先でした。
うん、よかったや。
教えてもらった展示会にいきたいな。
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