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  • 執筆者の写真すずめや

すごくいいホテル

大阪にきています。


ちかごろは東京ばかりで久しぶりに大阪にきた。

ちかごろの東京のホテルはばかに高くなっていて、2倍とまではいかないけれど、でもまあ、それくらい値段が上がっている。

それで今回のホテルをとるのに、その感覚で宿を選んでしまったので、どえらいいい部屋に泊まることになった。

まわりの作家仲間に聞いたら2倍近くの値段を払ってしまっていて、お客様には無駄遣いをしてしまってごめんなさいの気持ちがあるけれど、東京で泊まるホテルの2倍くらいの広さで足を伸ばせるバスダブがあって、引出しとかもたくさんあって、机も広々、スーツケースも余裕にひろがる。


間違えちゃった…贅沢しちゃった…と初日は顔面蒼白。

けれど居心地のよい広い清潔な部屋に帰るのは嬉しい。

結果的に贅沢になってしまったがもう来ちゃってて払っちゃったんだからしょうがない。

出張でこんないい部屋に泊まるのはきっと人生最初で最後だろうしありがたく毎日帰ろうと思う。


山の中に越してから人ごみがずいぶん苦手になった。

街の中や人々の発する情報量に目が回ってしまう。

たぶん、山の風景とわたしには共通言語がないけれど、人間社会はわたしと同じ言葉で喋るからだ。

蝶々の羽の色を見ても、何を考えているのかはわからないけど、人の服装を見ると何を考えているのかなにをしている人なのかいくつくらいか、わかる。

山のみどりが何を言いたいのかはわからないけど、看板やポスターや店構えがなにを伝えてくるのかは、わかる。

だから目が回る。

目がまわってるからひとりの部屋が大切だ。

都会を楽しむ余裕が少なくなったのは寂しいことではあるけれど、まあ、会いたいのはお客さまなのだし、みなさまに会いにきたのだし、文庫本でも買ってすごいいいホテルに帰る日々としよう。



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