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執筆者の写真すずめや

うまくいきました

いやあ〜

なに〜

なんか万事うまくいきました。

うまくいきましたってなに〜。


おうちの契約のため大家さんと初対面をし、契約のもろもろをやり、ヨッシャこんにゃろ!とぶち上がったまま中古車屋さんにいったらするーんと素敵な車が見つかりローンもとおり、懸念でした京都から岩手への移動も代車を送っていただくことで解決。

愛猫は鼻ぺちゃ族の猫なのですが、鼻ぺちゃ族は気圧の変化に弱いから飛行機に乗るのがむつかしいとのことで引越しは陸路なのです。

パグなんかもそうらしいのですが、新幹線でキャリーにいれたまま6時間7時間というのは厳しいので車で移動するほかないのです。

京都で買える車は寒冷地仕様ではないため、岩手の車やさんで買う必要があったのです。

もしくは京都から乗り捨てのレンタカー、目玉の飛び出るお値段でありまして、現実的にかなりの懸念の材料でございました。

それも解決!


新居となる赤い屋根の大きなおうちは相変わらずそこらじゅうががたがたでしたけれども、うちのまわりには山菜が茂り、ドウダンツツジのかわいらしい花も咲き、芍薬の蕾がいまにもはじけそうでありました。

セットになっている畑のまわりにはみょうががたくさん生えるのだそう。

薬味好きのわたしには夢のような環境。

すこしだけがさがさ歩くとつめたい湧水。

スピッツの隠れた名曲、"田舎の生活"さながらの環境です。

おうちはたくさんの窓があり、明るく、木の香りがしておりました。

ものすごいたくさんのごみがあったのですが(家主さんの急逝のため)それもすっきりしてくださっていて、涙が出そうな美しさでした。

囲炉裏のできるくぼみもあったり、薪の積んである小さな屋根の場所もあって、立派な階段を上がるとむかし住んでいたこどもの落書きが残った部屋がいくつもあります。


契約書を交わしました。

ほんとうにほんとうに、夢に見たイーハトーヴの暮らしが始まるのだと感じました。

大家さんもわたしも契約書…なにそれは…でもしなくちゃならない…とぽかんとしていた状態でしたが移住コーディネーターさんらの助けがあり無事になにもかもすみました。

補助金の関係で引越し後に入籍するのですが、婚姻届も先に頂戴して思ったより面倒くさそうな手続きのアレコレも伺いました。


ほんとうにほんとうに、ほんとうに、新しい生活が始まるのだ…。

大家さんは美しいロマンスグレーの髪の、瞳の綺麗なちいさな女性の方でした。

昔は家族でこのおうちに住んでいたのだそうです。

大好きなおうちだと言っておられました。

すこしも役に立たないわ!と思っていた大学時代に学んだ建築の知識は、このおうちを大切にするため役に立たせることができそうです。

今日は大家さんともうひとかた、お世話になった方のためにおみやをふたつ持ってきましたが、もうひとかたにはお会いできず、宿の近くで夕飯をとり、そのおみせやさんにもしよかったらと差し上げました。

驚くほど喜んでくださって、もうこんなコロナ禍に見ず知らずの人間からの遠方のみやげなんてどうかしらなんて慄いていたのがぱかんと晴れ。


ああほんとうに、ここに来るのだ。


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